海外投資家の売買動向と日経平均株価の関係
管理人のセンハピです。
「んん?これってかなり相関性があるのでは?!使えるかも」
気付いたのは、3月末から4月にかけての戻り相場でした。
2018年03月第5週(3/26~3/30)、それまで海外投資家が11週連続で売り越しだったものが、買い越しに転じ、4月はずっと買い越しが続いています。
その後、どうでしょう!
日経平均株価は、3/26に陽線で底を打ち、順調に株価は上昇し、戻り相場が続いているではありませんか!!
「海外投資家の売り越し&買い越しの動向と、日経平均株価には、かなり相関性があるのでは?!」
今回は、本当に相関性があるのか、検証してみたいと思います。
もし相関性があるとしたら、ワンタップバイ(OneTapBUY)の「日本株ETF」への投資法に役立つのではないか!と思っています。
投資主体別売買動向ってなに?
ニュースなどで「先週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は3,484億円の売り越し、一方で個人投資家は1,646億円の買い越しとなっています」と見聞きしたことはありませんか?
これは「投資部門別売買状況(別名:投資主体別売買動向)」と言われるもので、投資家を「海外投資家」、「国内法人」、「個人投資家」といったカテゴリに分類し、それぞれが1週間のうちに日本株をどのくらい買ったのか、売ったのかを「株数」と「金額」で集計したものです。
買った方が多かったら「買い越し」、売った方が多かったら「売り越し」と表現されます。
東京証券取引所から、毎週木曜日の15時に発表されます。
現物、先物、その合計で表現されることが多いですが、今回は「現物のみ」に注目してみます。
1つの事例
覚えていますか?
2018年に入り、大発会後に株価が急騰し、「2018年は良い年になりそうだねぇ~♪」なんて言っていたことを。
その後に、日経平均株価は2018年02月02日から米国発世界同時株安が始まり「ひぇ~~」となったわけですが、
実は、2018年01月25日(01月第4週木曜)の終値から5日移動平均線を下回り、相場は下落基調になっていました。
海外投資家は、日経平均が急騰した2018年01月第1週こそ大きく買い越しだったものの、その翌週となる01月第2週から売り越しに転じ、その翌週01月第3週から大きく売り越しとなっています。
その売り越しは、2018年03月第4週(3/19~3/23)まで11週間も連続で続き、その翌週、海外投資家が買い越しに転じると、日経平均株価も反転してきたのです。
やっぱり、海外投資家の売買動向が、日本の市場を左右しているのは否めない事実のようですね。
海外投資家が市場を引っ張る。個人投資家はその餌食?!
それでは、実際に見てみましょう!
下のグラフは、2014年07月第1週から2018年04月第3週までの
日経平均株価の終値の推移(青の折れ線グラフ)と、
投資主体別売買動向の海外投資家の売買動向(オレンジ棒グラフ。+が買い越し、-が売り越し)を比較したものです。
長い「売り越し」からの買い越し転換、長い「買い越し」からの売り越し転換の時に、よく相関しているように見えますね!
でも、なんか分かるようで分かりにくいです。。
ちょっと工夫してみましょう!
次のグラフは、先ほどと内容は同じで、海外投資家の売買動向について、2014年07月第1週の週初めを起点(ゼロ)として、次週以降の差引き金額を累計し折れ線グラフ化したものです。
だいぶ見やすくなりましたね!
ボリュームが段々ズレていますが、海外投資家が買えば日経平均株価が上昇し、海外投資家が売れば日経平均株価が下落する様子が見て取れます。
海外投資家が日本市場をリードしているのがよく分かります。
海外投資家が「買い越し」の時は誰かが株を売却しており、「売り越し」の時は誰かが株を買っているから売買取引が成立しているということになります。
すなわち、その「誰か」は、海外投資家に翻弄されている訳ですね!
次に、個人投資家の売買動向について見てみましょう!
下のグラフは、先ほどと同じ期間、2014年07月第1週から2018年04月第3週までの
日経平均株価の終値の推移(青の折れ線グラフ)と、
投資主体別売買動向の個人投資家の売買動向(オレンジ棒グラフ。+が買い越し、-が売り越し)を比較したものです。
やっぱり分かりにくいので工夫してみましょう!
先ほどと同じように、個人投資家の売買動向について、2014年07月第1週の週初めを起点(ゼロ)として、次週以降の差引き金額を累計し折れ線グラフ化したものです。
先ほどの海外投資家のグラフと全く異なりますね!
日経平均株価は、上下しながらも上昇基調であるのに対し、個人投資家は売り越し基調であることが分かります。
あと、傾向として、株価が下がると買い越し基調、株価が上がると売り越し基調となっています。
つまり、個人投資家は逆張り思考(下がったら買い、上がったら売り)が強いことが見て取れます。
先ほどの海外投資家は完全に「順張り」でしたよね!
もしかしたら、海外投資家に翻弄されている「誰か」って、個人投資家なのかもしれません。。
まとめ
これまで見てきたように、海外投資家の売買動向は「順張り」で市場をリードし、
海外投資家が買い越し⇒日経平均株価が上昇
海外投資家が売り越し⇒日経平均株価が下降
の傾向が見られます。
一方、個人投資家の売買動向と日経平均株価との相関性はあまり見られず、
日経平均株価が下降⇒個人投資家が買い行動
日経平均株価が上昇⇒個人投資家が売り行動
の傾向が見られました。
海外投資家の「売り越し」や「買い越し」の売買動向と日経平均株価とは相関性があり、特に「長い買い越しからの売り越し転換」や「長い売り越しからの買い越し転換」の時が「相場の転換点」になることが多く、注意が必要なようです。
この投資手法、今後、ワンタップバイ(OneTapBUY)の日本株ETFの売買にも活用してみたいです!